寄進

寄進

「ちょっと書いてみたけぇ寄ってください」

朝かかってきた電話越しにどこか達成感が滲み出ているお声。

お宅に伺ってみると、長い和紙につらつらと書かれてある文字。

浄土真宗の第八代ご門主、蓮如上人の書かれたお手紙、「御文章(ごぶんしょう)」から「白骨章(はっこつしょう)」が書写されていました。しかも数枚。

「どれがええかね?」

文字の具合の感想を聞かれましたが、上手い下手ではなく、長く慣れないそれを書かれたことを思うと、どれも素晴らしく思え、答えが出ませんでした。

浄土真宗のご門徒様であればお葬儀や法事などで聞かれたことがあると思いますが、人生、命の無常を書かれた「白骨章」。

一枚選別させていただき、額に入れ、7月に専法寺納骨壇の完成記念としてご寄進いただくこととなりました。

誠に有難いことです。

「恥ずかしいけぇ、あまり見えんところに飾ってぇね」

とんでもない。

皆さんによく見ていただけるところに飾らせていただきます。

綺麗なお墓で

綺麗なお墓で

新型コロナウィルス感染拡大防止における緊急事態宣言に伴い、お墓参りもなかなか行けない状況になりました。

お墓のことが気がかりになられている皆様も多いかと存じます。

ついては、各墓所にあるお供えのお花(枯れたお花)を回収させていただき、合わせて、墓石周辺の雑草、雑草が他家様墓地へ侵入している場所に、除草剤を散布致しましたので、ご了承下さい。

今年も三次市シルバー人材センターの皆様に作業をいただきました。有難うございました。

次回、お墓参りの際、綺麗なお花をどうぞお供え下さい。

三次の心〜三次人形〜

三次の心〜三次人形〜

「三次はいろんなものがあるね〜。」と、よく言われます。中にいれば見えないものが、外からはよく見えるものですが、確かに、三次には独自の文化や歴史、経済産業があります。

しかし、その多くのルーツは、川や盆地、霧の海という土地柄や、江戸時代の初代三次藩主 浅野長治公、舟運といった歴史に大きな由縁があるように思います。

三次ピオーネや三次のワイン、お酒や新鮮野菜、さらにカープソースは、三次の豊な川、水があればこそ。三次藩初代藩主、浅野長治公がいらっしゃらなければ、鵜飼や三次人形もなかったかもしれません。

先日、三次人形の六代目窯元、丸本 垚さまがご逝去されました。

突然のことで、多くの皆様が悲しみを共にされたと思いますが、私もお世話になった日々を思い返しながら、そのお人柄にもう少し触れさせていただけていればと、改めて感謝と後悔の念にいます。

ご存知の通り、三次人形は人生の節々で贈り、贈られる「心のこもった人形」です。人が人を大切に思う気持ちが人形となっているのではないでしょうか?

様々な要因で今の三次がありますが、忘れてはならないのは、そこには必ず大切なものを受け継がれている「人」がいること。多くの先人に感謝し、今を誇って行く。私達が忘れてはならないことを丸本様は教えて下さいました。

専法寺の玄関にある三次人形、いつまでも大事にします。丸本さん、有り難うございました。