蝉の声

今年も今日がやってきました。

8月6日、広島原爆の日。

8時15分に鐘をつきました。

毎年、鐘の音と共に聞こえているのは蝉の声。

8時過ぎごろから、一段と大きく、たくさんの蝉が鳴き始めるような気がします。

77年前の広島もそうだったでしょう。

しかし、8時15分を境に、そんな蝉の声は止まり、違う声が聞こえてきたのではと毎年思います。

「助けて」「水をください」「お母さん」「逃げろ」「大丈夫か」

生死の境で出てくる声。

想像を超えた世界の中、必死で生きようとする声。

しかし、既に出す声もなく息絶えた方々も。

そんな世界が77年前あったことを人類は忘れてはならないし、

一人でも多くの方に思いを馳せていただきたい。

そんな想いもありながら鐘をつきました。

今、蝉が鳴き続けています。

蝉の声が聞こえ続ける平和な朝を有難く。

この後、10時より本堂で原爆・戦没者追悼法要を営みます。

どうぞお参り下さい。