「三次はいろんなものがあるね〜。」と、よく言われます。中にいれば見えないものが、外からはよく見えるものですが、確かに、三次には独自の文化や歴史、経済産業があります。
しかし、その多くのルーツは、川や盆地、霧の海という土地柄や、江戸時代の初代三次藩主 浅野長治公、舟運といった歴史に大きな由縁があるように思います。
三次ピオーネや三次のワイン、お酒や新鮮野菜、さらにカープソースは、三次の豊な川、水があればこそ。三次藩初代藩主、浅野長治公がいらっしゃらなければ、鵜飼や三次人形もなかったかもしれません。
先日、三次人形の六代目窯元、丸本 垚さまがご逝去されました。
突然のことで、多くの皆様が悲しみを共にされたと思いますが、私もお世話になった日々を思い返しながら、そのお人柄にもう少し触れさせていただけていればと、改めて感謝と後悔の念にいます。
ご存知の通り、三次人形は人生の節々で贈り、贈られる「心のこもった人形」です。人が人を大切に思う気持ちが人形となっているのではないでしょうか?
様々な要因で今の三次がありますが、忘れてはならないのは、そこには必ず大切なものを受け継がれている「人」がいること。多くの先人に感謝し、今を誇って行く。私達が忘れてはならないことを丸本様は教えて下さいました。
専法寺の玄関にある三次人形、いつまでも大事にします。丸本さん、有り難うございました。